テレビのワイドショーやニュースで取り上げられることもある「ごみ屋敷」や「片付けられない人たち」。今、これらの問題は「高齢化」とともにさらなるステージへと進んでいるようにも見えます。
「ごみ屋敷」と「高齢化」は密接に関係しています。報道ではあまりわからないごみ屋敷や汚部屋の本当の原因を知ることで、身近な人、もしかしたらあなた自身が住む家のごみ屋敷化を防ぐことができるかもしれません。
全国の約4割の市町村がごみ屋敷を認知
全国にある約4割の市町村が、域内にごみ屋敷が存在することを認知しています。ごみ屋敷は、その言葉のとおり「ごみがためこまれた家」のことです。テレビでは、あまり家の中の様子が撮影されることはありませんが、内部は部屋という部屋にごみがうずたかく積み上げられ、ハエやネズミがわき、床が腐食して抜けていることもあるほどです。
敷地内も古タイヤやら鉄くずやらビニール傘やらが積み上げられて、「ごみ屋敷」と呼びはじめた人のセンスに感心するばかりの状態になっています。
山口県内にも、数は少ないもののごみ屋敷は存在しています。集合住宅の場合は、人目に触れることが少ないので気づかれることも少ないのですが、ごみがためこまれた「汚部屋」は相当数存在するはずです。
ごみ屋敷化の原因
ごみ屋敷化や汚部屋化の原因は、はっきりとはわかっていません。テレビに出てくるごみ屋敷は、センセーショナルに報道されるばかりで、本当の原因には迫っていないように見えます。
ごみ屋敷化のおもな原因として最近よく言われているのは、心の病が関係しているのではないかということ。テレビのごみ屋敷の住人は、コレクターではなく、収集癖ではないでしょうか。「ためこみ症」とも呼ばれています。
高齢化によるごみ屋敷化、汚部屋化もあるようです。これまで共に暮らしてきた伴侶をなくした独居高齢者が、病気やけがをきっかけに外出や近隣住民との交流をしなくなる。こうなると物をためこんでしまうことになります。そのうちにごみを出すことも困難になり、どんどん汚部屋化が進行していくというわけですね。
ごみ屋敷・汚部屋は身近な社会問題
認知症も含め、高齢になると誰もが健康問題を抱えることになります。ごみ屋敷や汚部屋の問題は、遠く離れた世界のお話ではありません。家族や友達、もしかしたらあなた自身も直面するかもしれない身近な問題なのです。
ごみ屋敷が近隣に与える悪影響
ごみがためこまれた家や部屋があれば、近隣には当然、何らかの悪影響が出ます。
悪臭
生ごみがあれば、数時間シンクに置いていただけでも臭いだすことがあります。ごみ屋敷のごみには生ごみだけでなく、飲み残しがあるペットボトルなども含まれているため、これらの悪臭が近隣に漂いはじめます。悪臭が漂うと、ひどい場合、近隣住民は洗濯物を外に干したり、窓を開け放ったりすることが難しくなります。
ハエ、ゴキブリ、ネズミなどが増える
悪臭が漂いだすと、どこからかハエやゴキブリ、ネズミがやってきます。これらはごみ屋敷だけではなく近隣を徘徊するようになり、その一部は近隣の家に入ってしまうかもしれません。
建物が倒壊する可能性がある
ごみがためこまれた家は、普通に人が暮らしている家よりも速いスピードで傷んでいきます。ごみの重さ、そして生ごみの腐食などの影響により建物が傷むと、いつしか近隣の家に向けて倒壊してしまうかもしれません。
ごみ屋敷化を防ぐには?
山口市は、今のところごみ屋敷の対策になるような条例を制定していません。とはいえ、家族や友人、もしかしたらあなた自身が住む家がごみ屋敷化してしまうと、自治体も介入する大きな問題に発展することは明白です。ごみ屋敷化を防ぐためにできることをまとめてみました。
物をためこまない生活を
買い物は楽しいですよね。しかし、余計な物ばかり買ってしまうと物は増えるばかりです。ためこんだ物は、いつしかごみになるので、買わないことも重要ですが、使わない物は捨てることも重要です。家族や友達が物をためこみだしたら要注意です。
外に出る
健康状態によっては難しいかもしれませんが、部屋にこもりがちの家族や友達がいる場合は、ときどき外に出ることをすすめましょう。外部との関わりを保つようになると今後が心配です。
まとめ
山口県内にもごみ屋敷はありますが、ほかの自治体と比較すると、その数はかなり少ないようです。
しかし、お話ししてきたように、ごみ屋敷は「高齢化」という今まさに日本が抱えている問題と密接に関係しているため、以前よりも私たちの身近な問題になっていることは間違いありません。友達や家族、そしてあなた自身がこの問題に巻きこまれないために、ごみ屋敷の現状を知ることは、とても有意義なことです。
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