お亡くなりになった方が所有していたものの中で、財産を除く日用品などは「遺品」と呼ばれます。
遺品整理を行う際、不用品回収サービスと遺品整理サービスの2つの選択肢がありますが、遺品整理と不用品回収の違いはどのような点があるのでしょうか?
今回は、不用品回収と遺品整理を行う山口えびすサポートが、遺品整理と不用品回収の違いについて解説していきます。
遺品整理と不用品回収の違いは「配慮」と「処分方法」
遺品整理と不用品回収の違いは、処分するものや依頼者などに対する配慮や、処分方法に違いがあります。
結論を言うと、不用品回収は不用なものの買取や引き取り・処分を行うのが中心の業務となりますが、遺品整理では「故人が遺したもの」ということを念頭に、細やかな配慮を行いながら不用なものの処分を遺族と一緒に行います。
ではこれらは具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
ここからは不用品回収と遺品整理の違いを、配慮と処分方法の2つの視点で解説していきます。
故人の想いや遺族の考えへの配慮があるかどうか
不用品回収では、あらかじめ処分するものとして仕分けされていたものを、依頼した不用品回収業者の手によって買取、あるいは引き取り・処分が行われます。
仮に「いらないもの」として仕分けされていたものの中に、預金通帳や写真など処分してはいけないものがあったとしても、気づくことができない場合もあります。
不用品回収では依頼された不用品で、買い取れるものは買取を行い、処分するものは引き取り・処分を行いますが、一方で遺品整理の場合ここに「確認」が加わります。
遺品整理では、故人が遺したものである、遺族にとって大切なものであると、遺族の気持ちや故人の想いにできる限りの配慮をしながら、遺された遺品を一つずつ遺族に確認をとります。
遺族に確認をとることで、遺族が想定していなかった遺品や探しても見つからなかった遺品に気づくことができます。
「もの」として処分するのか「遺品」として処分するのか
家庭から出た廃棄物を処理することができる「一般廃棄物処理業」の許可を自治体から得ている不用品回収の手によって、処分するものが引き取られていきます。
また「古物商」の資格を持つ不用品回収業者であれば、買取ができるものは買取を行うことも可能です。
一方で遺品整理は、会社によってサービスの幅に差がありますが、ただ処分するものの買取や引き取り・処分を行うだけでなく、遺言やエンディングノートがある場合は、その内容に従って対応することが可能です。
また、遺品整理業によっては写真や手紙など故人や遺族の思い入れが強いものに対しては、寺院でお焚き上げを行う場合もあります。
まとめ
一概に不用なものと言っても、それが新しい家具を買い換えるからなど前向きな意思で処分を行うのか、大切な人が亡くなったことで遺族の方が様々な想いを抱えて遺品の整理を行って処分するのかによって、ものに込められる想いは異なります。
そのため、一般的な不用品の処分であれば不用品回収業者で構いませんが、故人や遺族の想いや思い出が詰まったものを処分する場合は、適切に扱うことができる遺品整理業に依頼した方が良いでしょう。